【聴力改善への期待】60歳からのダルクローズ・リトミック
1月から始まった「60歳以上のダルクローズ・リトミック」。
新しい事に前向きに取り組んでくださって、感謝の毎日です。
月曜日にはまた新しく入会してくださった方もいらっしゃいます。本当に嬉しいです!
ありがとうございます♡
さて、2ヶ月近く経って、変化があちこちに見られるようになってきてます。
想定してなかった事柄や想定してなかったスピードで、私たちの方が驚いているほど!!
今回発見したのは「聴覚機能改善の可能性」です。
認知症の原因の一つと言われている「聴力の低下」の改善アプローチが期待できると感じたのです。
音楽に於いて「聴く」ことの精度は非常に重要です。音質やリズム、強弱やハーモニー、あらゆるニュアンスが「変化」するところに音楽の面白さがあり、その「変化」の細部に気づけるかどうかで音楽の楽しみ方も表現の仕方も変わってきます。
「ダルクローズ・リトミック」にピアノ即興演奏が使われているのは、変化をみつける耳を育てるため。
音楽の変化に合わせて身体の動きを変えるという活動に、既成の曲やCDが使われていると、変化するところがバレちゃいますからね😝
今回驚いたのは、手と足を違う速さで動くという活動の中ででした。
手を速いテンポで叩き、足でゆっくりのテンポを歩く。これを同時に行います。
さらに、先生の「替えて」という合図で手足の動きを入れ替えます。
そして、更にレベルアップすると、
言葉での合図は無しで、手を担当しているパート(高音)と足を担当しているパート(低音)の速さが変わったら手足の速さも変えます。
難しいでしょ?!相当難しいんです。
元々手と足で違う事をやっているので、音楽はまとまりで聴こえやすく、高音と低音の違いまで聴きわけることはとても難しい。
(このことは複数の情報処理という別の身体機能改善効果があるのですが、また別の記事で)
でも、
この音楽変化の聴き取りができるようになってきている!
のです。
このことがなぜそんなにすごいかと言うと、「老人性難聴」の特徴の一つに、雑音などのたくさんの音の中から自分に必要な音を聞き出しにくくなる、というのがあるのです。
つまり、たくさんの音が同時に鳴っていると、「塊では聞こえる」けど「個別では聞こえない」。
しかし、人間の機能は脳も目も耳も筋肉も「使う」事によって向上します。
今回、ほぼ全員の方が高音と低音の音を聴き分けて動きを変えるという活動をクリアしたのを見た時....
1ヶ月前にはできなかった活動ができているのを見た時...
「聴こえるようになっている」事の大きさに震える想いがしました。
更に「聴力の低下」に、聴こえている音の周波数幅が狭くなってくるというデータも出ています。
多周波の倍音がたくさん響いているアコースティックのピアノの音に、集中して聴力を傾ける事による機能改善効果は計り知れないものがあるのではないかと感じています。
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